暗殺者となり、アサシン教団の歴史を追う箱庭型アクションゲーム。
PSPの「ブラッドライン」を入れるとシリーズ5作目。
過去シリーズからの大きな変更は無く、現代の主人公デズモンドとなり、遺伝子の中の記憶を辿る。
広大かつ精巧に作られたイスタンブールの街を舞台に、屋根や梁の上を駆け回るフリーランニングシステムは変わらず爽快で、さすがの出来。
新要素の ボムクラフトで、爆弾を使った新しいアプローチができるのは良い。
敵の配置が今までよりも強化されて、いままで通りのやり方だと難しく、爆弾を駆使して進むというこれまでと違った攻め方を要求される。
様々な素材を組み合わせて攻撃、陽動、支援の三種類の爆弾を作ることが出来るけれど、実際の効果がいまひとつ良くわからず、毒ガス、煙幕、さくらんぼ爆弾ばかり使っていた印象。
しかしながら、箱庭を使っての遊びはシリーズを通してさほど変化していないので、飽きてきた感は否めない。
町を探索して、様々な要素をアンロックしていくのもすでに4回目なので若干作業になりつつある。
新要素の「den deffence」は タワーディフェンスを取り入れた斬新な試みではあったけど、タワーディフェンスとしての出来もいまひとつで、しかも、やらずにおこうと思えば避けることも出来るし、無理にやってもいいことは無いので、なんだかよくわからなかった。
現在のデスモンド、そして過去のアルタイル、エツィオと3つの時代が交差するシナリオが面白い。
「黙示録」の名の通り、隠された過去を追うというシリーズの核心を突く内容で物語が終結に向けて進んでいくのを感じる。
(もっというと終わると思ってたけど、終わらなかった。)
晩年のアルタイルや、年を重ねてきたエツィオの演出も面白く、かつてのように軽やかに駆け回れない身になりながらも、
ザコ相手には引けをとらない威厳のある身のこなしが格好良い。
この年齢を重ねていくという演出をみると、やはりメタルギアソリッドのスネークを思い出す。
ゲームシステム的にも影響を受けているみたいだし、そこにもメタルギアへのオマージュがあるのかもしれない。
また、デズモンドの過去にも触れているパートがあったのは良かった。
そういわれれば、この男が一番謎だった。
前作から始まったマルチプレイも、静動入り混じった怒涛の殺し合いが展開されるほかに無い面白さ。
やりこんでスキルを解除していくとより楽しい。
ややマンネリ感も漂いつつある本作だが、出来としては相当のものであることは確か。
シリーズファンなら間違いない一作。