レビュー

【レビュー】『Warhammer40,000 : Incuisitor – Martyr』Neocore Gamesがおくる本格ハクスラARPG!

投稿日:2018年7月20日 更新日:

Warhammer 40,000: Inquisitor - Martyr

『The Incredible Adventures of Van Helsing』や『Death trap』を手掛けたNEOCORE GAMESの最新作『Wahammer40000:Inquisitor – Martyr(ウォーハンマー40,000:Inquisitor – Martyr)』が長きアーリーアクセス期間を終えしついに正式リリース。
GAMESWORKSHOPのWarhammer40,000の世界観をベースにした重厚感あふれるハクスラRPGに仕上がっています。
Diabloなど他のスピード感のあるハクスラとは一風違い、敵の弾幕をカバーで回避するなどリアルタイムストラテジーのような要素を導入した一風変わったプレイ感覚を楽しむことができます。
ストーリー重視のキャンペーンと、ローカルでは2人、最大4人でのCo-opオンラインプレイが可能。PvP要素、Cabal(ギルド)システムなども用意されています。

緻密なビジュアルで描かれる”Warhammer40,000”の重厚な世界観が熱い

ファンタジーとSFが融合した独特な世界観であるWarhammer40000の世界観をハイクオリティなグラフィックで見事に再現。細部まで作りこまれたフィールドは必見です。
緻密な装飾が施された戦艦や兵器。おどろおどろしいデザインのデーモンやカルトの画面を埋め尽くすような大群など、ビジュアルだけでも十分楽しめるタイトルになっています。

広大な宇宙を舞台に展開される様々なミッション

広大なスターマップからミッションを選択

広大なスターマップからミッションを選択

ゲームはミッション制で進行し、装備にもよりますが、1ミッション10分~30分程度。
3回失敗すると、ミッション失敗となり、経験値やお金などの報酬を得ることができませんがドロップアイテムは持ち帰ることができます。

ステージごとに難易度を示す数値が表記されていて、自分のキャラクターのパワーとの比較で白、緑、黄色、赤とランク分けされています。
基本的に、黄色や赤のミッションは厳しい難易度。ある程度キャラクターが強化されるまでは控えたほうがいいかも。

浴びせられる弾丸、飛び散る血と肉片、吹き飛ぶ瓦礫!

浴びせられる弾丸、飛び散る血と肉片、吹き飛ぶ瓦礫!

ミッションには、「敵を全滅させる」や「特定のボスだけを倒す」、「対空砲を無力化する」、「要人を救出」など様々なタイプが存在。
惑星によって出現する敵の種類も様々です。

ミッションをクリアすれば、敵からのドロップとは別に報酬として装備アイテムなどを得ることができます。
高難易度のステージに挑むことで、より多くの経験値などが入手できます。

ミッションをクリアすれば経験値やお金に加えて追加のアイテム報酬が得られる。

ミッションをクリアすれば経験値やお金に加えて追加のアイテム報酬が得られる。

カバー命!独特なプレイスタイル

遮蔽物に隠れることで、敵の射撃から身を守ることができる。

遮蔽物に隠れることで、敵の射撃から身を守ることができる。

本作の大きな特徴は、ハクスラなのに”カバー”ができること。
遮蔽物を利用してカバーしながら攻撃し、少しずつ敵の数を削っていくストラテジックな戦い方をすることができます。

しかし、遮蔽物に隠れていれば安全というわけではありません。
敵は回り込んできたり、火炎やグレネードを投げてくるなど多彩な攻撃を仕掛けてきます。
さらにマップに登場する柱や、壁など障害物のほとんどが破壊可能。障害物のライフが無くなると破壊されてしまうため、カバーしつつも素早く敵をせん滅する必要があります。

不用意に突撃するとあっと言う間にハチの巣に。

不用意に突撃するとあっと言う間にハチの巣に。

どの敵から倒すか、使っている武器などに応じて戦略的な立ち回りが重要になる独特なシステムになっています。
もちろん近接武器などを使って他のハクスラタイトルのように敵の懐に飛び込んて戦うような、素早い立ち回りも可能。

しかし、怒涛に撃ってくる敵の射線に飛び込むにはそれなりの対策が必要になります。
Co-opプレイでは、仲間がひきつけている間に回り込んで攻撃したり、デバフなどを駆使した戦略的な立ち回りもできそうです。

特徴的な3つのクラス

登場するクラスは3つ。メインのクラスを選び、さらにクラスごとに3つのタイプを選ぶことができます。
それぞれ初期装備とメインとなる3つのAtribute(能力値)が若干異なります。
装備はゲームの進行で入手することができるので、どれを選んでもそれほど大きな差はありません。

『Crusader』

Warhammer 40000らしい重量感のある鎧が特徴的な「Crusader」

Warhammer 40000らしい重量感のある鎧が特徴的な「Crusader」

Warhammer40000シリーズでもおなじみ、巨大な鎧に身を包んだ重量級戦士。
近接武器と盾を構え、敵陣に突撃する近接戦闘スタイルや、重火器やミサイル攻撃で戦う遠距離戦闘スタイル、オートタレットを呼び出して戦うタクティカルスタイルなど、頑強さを生かした戦闘が魅力のクラス。
時間経過で自動回復する”Focus”を消費して、強力な戦術スキルを発動します。
パーティプレイ時はタンク役として活躍できるものの、ソロプレイ時は殲滅力の低さから攻略に時間がかかる印象。

時間経過で回復していくFocusを使い、強力な戦術スキルを使います。

『Psycker』

多彩なスキルを自在に使いこなす「Psyker」

多彩なスキルを自在に使いこなす「Psyker」

Psychic Powerを操る魔法使いクラス。
剣や銃に加えて、StaffやWandによる範囲攻撃が強力。
Psycerだけが使える武器、Staffは、スキルを自由に選択して付け替えたり、スキルごとに”Mastery”と呼ばれるルーンのようなものを付け替えてカスタマイズしたりすることが可能です。
スキルはレベルアップによって解放されていきます。
また、ガジェットスロットにも、スキルをセットすることができるので、幅広い組み合わせを試すことができます。

”Heat”は攻撃やスキルを発動するたびに上昇していき、最大値に達すると画面全体に紫色のエフェクトがかかるオーバーヒート状態に。
突然敵が出現するなどペナルティが発生するため、スキルを連発せず適度にHeatを下げながら戦う必要があります。
火力も高く、スキルカスタマイズも楽しいクラス。
ハイリスクな近接型も選択可能ですが、防御の低い点に注意が必要。

『Assasin』

ステルス・狙撃・近接と素早い立ち回りが得意な「Assasin」

ステルス・狙撃・近接と素早い立ち回りが得意な「Assasin」

スピード感のある女性の軽量クラス。
透明化や分身を作り出すスキルを使って敵をかく乱しながら、強力な近接攻撃で確実に敵を仕留めていくスタイルとスナイパーライフルでの遠距離狙撃も可能なクラス。
武器ごとにスキルが設定されているので、どの武器を使うかで大きく戦い方が変化します。

攻撃することで上昇する”Adrenaline”を消費して、回避行動や、戦術スキルを使用します。
飛びぬけてスピードが速く、雑魚のせん滅が早く爽快なソロ向けのクラス。
素早く敵を倒すことができればまさに無双状態ではあるものの、持久戦になってしまうと一転して厳しい状況になることも。

”PERK”と”スキルツリー”による幅広いビルド

ハクスラの醍醐味と言えるキャラクタービルドも楽しむことができます。
キャラクターが使うスキルは装備ごとに設定されているので、装備を変えることで簡単にスキル構成を変更することができます。
キャラクターをカスタマイズする要素は多岐にわたり、それぞれの要素を吟味しながらのキャラクター強化を楽しむことができます。

能力の基礎値である3つのAttributes。(画面左)

能力の基礎値である3つのAttributes。(画面左)

基礎能力値である”Attributes”は3種類とシンプル。
装備の効果や、レベルアップ、Heroic Deedなどで追加のポイントを得ることができ、ポイントを振るごとに能力を強化できます。
さらに一定値に達するごとに、特殊なボーナス効果を得ることができます。

多岐にわたる豊富なスキルツリー

多岐にわたる豊富なスキルツリー

スキルツリーは、ツリー自体がジャンルごとに別れており、戦闘スタイルに応じたツリーを成長させることで威力だけでなく様々な付加効果を追加したりすることも可能です。
リセットアイテムを使えば、ツリーは何度でもリセットできるので、いろいろなツリーを試すことができます。

Perkの種類も非常に豊富。

Perkの種類も非常に豊富。

最大3つのPERKをセットすることで、キャラクターの性能は大きく変化。
組み合わせ次第で、様々なキャラクターを作り出すことができます。

どちらを選ぶかはプレイヤー次第。

どちらを選ぶかはプレイヤー次第。

キャンペンミッションでは、プレイヤーはInquisitor(異端審問官)としての選択に迫られます。
絶え間なく続く戦いのために禁忌の力を利用するか、それとも断固として異端を排除するか……。
プレイヤーの選択次第でキャンペーンのストーリーも変化していきます。
選択したルートによって、特殊な効果を持つスキルツリーやPerk、装備などが解放され、使い方次第でプレイスタイルにも影響していきます。

クラフトなど独自要素も

キャンペーンを進めていくことで、自身の拠点となる母艦に新たなクルーが追加されていきます。
要らない武器を素材に分解、素材から装備をクラフトしたり、装備のオプションを振り直しも可能。

クラフトシステムも淹れる素材によって上昇させるパラメータを変えられるなど非常に凝っている。

クラフトシステムも淹れる素材によって上昇させるパラメータを変えられるなど非常に凝っている。

”Fusion”では装備の最高峰”Relic”ランクの装備を混ぜ合わせ、性能はそのままにパワーの底上げや、追加のオプション付加も可能。
などなど、装備の細かなカスタマイズ要素も充実しています。

Inoqulatorもカスタマイズ可能と非常に凝っている。

Inoqulatorもカスタマイズ可能と非常に凝っている

いわゆる”ポーション”の位置づけであるInoqulator(髄液)は、注入する最大4種類の薬品をを組み替えることで、効果を変化させることが可能。
ライフの回復だけでなく、デバフの解除、能力の強化など様々な効果に変更できるほか、使用回数やクールダウンなども調整でき、自分だけのInoculatorにカスタマイズすることができます。

チャレンジクリアで様々な要素が解放される”Heroic Deeds”

様々なチャレンジ要素をクリアすることで、Perkやスキルツリーなどの主要な要素が解放されていく。

様々なチャレンジ要素をクリアすることで、Perkやスキルツリーなどの主要な要素が解放されていく。

特定のチャレンジをクリアすることで、新たなPERKやスキルツリーなどが解放されていきます。
HEROIC DEEDは前キャラクターで共通なので、一度解放した要素は、すべてのキャラクターに適応されます。
チャレンジの中には、クラス限定のチャレンジや、特定のスキル構成が必要なものもあるので様々なクラスやスキル構成でのプレイが必要になってきます。

【まとめ】ハクスラ好きも満足できる

『The Incredible Adventures of Van Helsing』や『Death trap』など、かなりいい感じではあるものの今ひとつ盛り上がり切れないところがあった「NEOCORE GAMES」の最新作。
Warhammer40,000 : Incuisitor Martyr』は、アーリーアクセス時から少しずつプレイしてきたタイトルで、リリース当初はできることも少なくいつも通りのNEOCORE GAMESという印象ではあったものの、ついに正式リリースとなり、これまでのアップデートによる多くの要素の追加やバランスの改善など、格段にプレイしやすくなっています。

独特なストラテジックなゲームプレイに加えて、やりごたえのあるキャラクタービルドなど満足感のある”ハクスラ”に仕上がっており「Daiblo」や「Path of Exile」といった有名なハクスラに並ぶ、ハクスラ好きにも安心しておすすめできるタイトルになっているのではないかと思います。

現状、プレイには支障がそれほどないもののバグが多く見られ、オンラインCo-opでもやや不安定なところが見受けられます。
クラスや、武器などのバランスなどもまだまだ調整が必要かも。エンドコンテンツとしての要素などもまだまだ充実が必要かも。
すでに、バグ修正やオンラインの安定化に関しては、対応されつつあります。

また、週末イベントなども精力的に行われている模様。
今後のアップデートを楽しみに待ちつつ、いろいろなキャラクターを育ててみたいところです。

ハクスラファンなら間違いなく納得の出来。
フレンドと一緒に皇帝のために戦ってみては。
For the Emperor!

【追記】プレイしたのはPC Steam版ですが、現在はコンシューマー版も2018年12月に出ているのでこちらだと日本語も含まれているのでオススメです!

Die! Heretic!
Death is a journey!
なんかだんだん狂気じみてくるな……

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