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【レビュー】『Division2』”完璧”になって帰ってきたアクションシューターRPG最新作!

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UBISOFTが贈る、アクションシューターRPGの最新作。
プレイ感覚は前作とほとんど同じであるものの、前作で感じていた問題点を改善しただけではなく、すべての要素において期待を上回るクオリティを実現した、素晴らしいタイトルに仕上がっています。

”Division”とは?

ブラックフライデーに勃発した新型ウイルス”ドルインフル”によるバイオテロによってニューヨークは隔離され、水や食料は尽き、街中に無法者が跋扈する無法地帯に。
プレイヤーは、自律組織「Strategic Homeland Division」(通称、”SHD”または”Divison”)のエージェントとして、ニューヨークに秩序を取り戻すために派遣されることになります。
Divisonの構成員は市民から選ばれ訓練され、平時は一般市民に紛れて暮らすスリーパー・エージェントで、問題が起こったとき大統領令によって活性化・招集され、任務を開始します。

前作では冬のニューヨークが舞台でしたが、『Divison2』で舞台となるのはアメリカの首都ワシントンDC。
壊れかけたホワイトハウスを拠点に、国家存亡の危機を救う戦いが始まります。

1/1スケールで描かれるDCの町並み

ワシントンDCの名所も再現されている

ワシントンDCの名所も再現されている

本作の大きな特徴の一つとも言えるのが、作り込まれた町並み。
舞台となるワシントンDCがオープンワールドで再現され、自由に散策することが出来ます。

ワシントンDCを象徴する”ワシントン記念塔”や”リンカーン記念堂”など、有名なロケーションも多く(破壊されたりラクガキされたりしてるけど)、ちょっとした旅行気分で散策することが出来ます。
前作の舞台であるニューヨークは、冬だったのもありどこも同じようなビルと雪景色でしたが、時期も変わり、より多様な風景を楽しむことが出来ます。

途切れることのないアクティビティの数々

メインミッションやサイドミッションとは別に、常にランダムなアクティビティが発生しており、例えば、特定のミッションを受けようと目的地に向かう途中に、いくつもの突発的な状況に遭遇します。
イベントでの戦闘中に、たまたま敵の輸送部隊が通りかかったりして別の戦闘に巻き込まれたり、敵の斜線から逃れようと移動した先で別にイベントが発生して……というように次々と連鎖してしまうなんてことも。
ゲームの進行にあわせて、アクティビティの数が増えたり状況がさらに複雑になったりと、次々と変化し飽きることがありません。
ただめんどくさいだけのミッションや、たいした報酬がもらえないやる必要のないミッションなども無く、それぞれが意味を成すように作られているところも非常に良く出来ています。

戦術性がアップしたアクションシューター

カバーアクションを主としたアクション

カバーアクションを主としたアクション

メインとなるシューター部分は、基本的な動作などは前作と同じくカバーを主体としたTPSになっています。受けるダメージは大きく、撃たれながら撃つというようなプレイは難しくなり、カバーがより重要に。
敵の動きも高度になり、すぐに横に回り込んでくるので、常に敵の位置を把握しながら自分も移動するという、位置取りも重要です。

本作は一見シューターに見えますが、その構造は”RPG”。
普通のシューターにはない”攻撃力”や”HP”といった概念があり、敵に何度もダメージを与えて倒す、という部分が他のシューターとは違います。
うまくプレイするというだけでなく、装備などを揃え、強化することが重要です。

新たな8つのスキルカテゴリ

同時にセットできるのは2つだけ。どれを選ぶか悩ましい。

同時にセットできるのは2つだけ。どれを選ぶか悩ましい。

スキルの種類は8つに増え、より多彩な行動が可能に。さらにそれぞれ3~4タイプの別の機能を持ったスキルに変更することができます。

追尾マインにも4つの種類があり、使い勝手や威力が違ってくる。

追尾マインにも4つの種類があり、使い勝手や威力が違ってくる。

多数の敵や、ボスなどの頑丈な敵、遮蔽物に隠れている敵など、それぞれの敵や状況に特化したスキルが多く、より戦術的な立ち回りが重要に効果的に使うにはプレイヤー間の連携も必要です。

スペシャリゼーション

選べる3つのスペシャリゼーション

選べる3つのスペシャリゼーション

プレイヤーレベルが最大に達すると解禁されるスペシャリゼーションで、3つの強力な”シグネチャーウエポン”が利用可能になります。
範囲高火力の”グレネードランチャー”を使う火力に特化した「デモリッシャー」、爆発矢を放つ”クロスボウ”が使用可能でサポートに特化した「サバイバリスト」、遠距離からの単体高火力”スナイパーライフル”が使用可能で索敵に特化した「シャープシューター」
スペシャリゼーションごとにスキルツリーが存在し、最大レベル到達後もさらに能力を特化させることが出来ます。

シグネチャーウエポン以外にも、タレットやドローンなどの新タイプのスキルが使用可能になり、さらに多彩な戦術が利用できるようになります。

遊びきれない多彩なゲームモード

シングルやCo-opでのミッション攻略や装備の収集だけでも、十分すぎるほどのボリュームですが、他にも多くの遊びが用意されています。
前作でもおなじみ「ダークゾーン」も健在。マップが狭くなり、プレイヤー間での戦闘が発生しやすくなっています。
また、汚染された装備だけでなく、汚染されていない装備も入手できるので、他のプレイヤーに奪われることなく持ち帰れる可能性もあり、プレイしやすくなっています。
前作では、ダークゾーンに行かなければ良い装備が手に入らないバランスになっていましたが、本作ではそれ以外でもハイレベルの装備が入手できるように調整されています。

対戦モードである「コンフリクト」は、デスマッチ形式の”スカーミッシュ”と、ロケーションを制圧しあう”ドミネーション”の2つの対戦モードが用意されており、PVPが好きなプレイヤーも楽しむことが出来ます。
装備や能力は一律にスケーリングされるので、純粋に対戦を楽しむことが出来ます。

「クラン」も導入され、クランでのプロジェクトを達成するとウィークリー報酬やクランショップが利用できるなどの特典を得ることが出来ます。
さらに今後、プレイヤー8人での「レイド」も予定されているとのことで長く楽しむことができそうです。

【まとめ】予想以上に完璧。大満足の一本。

前作の問題点をほぼ全て改善しただけでなく、期待以上の遊びが追加されており嬉しい悲鳴。
これこそまさに、”完成されたゲーム”です。

とはいえ、長くプレイすれば欲が出てくるもので、ハクスラとしては、ビルド幅などは少なくまだまだ弱い印象。スキルや装備、PERKなどの効果などの調整不足も感じられ、使えるビルドが限定的になってしまっているのが惜しいところです。
様々な目標が用意されているものの、クリアしても報酬での変化に乏しく成長を感じづらい部分もあります。

今後の更新も含め、バグの修正や調整はスピーディに行われており、今後も長く遊べるタイトルになりそうです。

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