物語を見せることを主軸に置いた横スクロールアクションゲーム。
突如襲来する謎の敵”ミーム”によって滅亡の危機に瀕した人類。
プレイヤーは対ミーム機関”帝特六機”の一員となって、ミームと戦う。
テレビアニメを意識した作りになっていて、ストーリーも一話、二話と区切られ、それぞれにオープニングとエンディングがアニメで流れる。
アニメーションもシーンごとに豊富に用意されていて盛り上がる。
「クロックタワー」や「無限航路」などの河野一二三氏が手がけているということで、シナリオやドラマティックな演出はまず間違いないと期待していた。
アニメ的な演出が売りということだったので、アドベンチャーよりなのかなと思っていたけど、実際ふたを開けてみると横スクロールアクションだったので驚いた。
このゲームのメインは「アクションゲーム」ではないので、アクションパートを無理に入れる必要ないんじゃないのかと思った。
はじめは、アクションにしたのは失敗じゃないのかと思っていたけど、プレイしていくにつれてかなりいいバランスで調整されていることがわかってきて楽しくなってくる。
操作キャラクターも多く、それぞれに癖のある動きで面白い。
攻撃力が高い、ジャンプが高い、足が速いなど、キャラごとに特徴があって、選んだ3人をうまくいれかえて進行する。
難易度を高く設定するとはじめは敵がやたら固く感じるけど、キャラの入れ替えやガード、必殺技をうまく使えば結構いける。
ボス戦では巨大ロボット”アラバキ”を操作して戦う。
アラバキの搭乗者には薬物が投与され続けていて、時間経過で1段階、2段階とどんどん能力が上がっていくが、時間が経過しすぎると、今度はオーバードーズで死んでしまう。
これによって、積極的に攻撃し続けないとゲームオーバーというシビアな状況が生まれる。
強力な必殺技が用意されているけど、3段階目にならないと使えるようにならないうえに、使ってしまうとしばらく動けなくなってしまうという諸刃の剣。
つまり、一番ダメージを多く与えられるのは死ぬギリギリ。
オーバードーズ一歩手前で必殺技を撃ちこんで勝利!という熱い展開なのだ!
このギリギリ感はたぶん難易度を高くしないと味わえないはず。
ただちょっとやり直しが多くなってしまうのに、イベントシーンがスキップできないのは痛い。
シナリオは面白かったけれど、ちょっとふわふわした部分が残った。
クリア後にそういやでてないキャラがいたけど見逃したのか、どうしようと思っていたら、2週目から解禁される要素だった。
でも1周目をやるのに苦労しすぎたせいか、2週目をやる元気が無くてつらい。
他にも、1週目では死んでしまったキャラが生存しているという要素なんかが解禁されるので、2週目も楽しめるようになっている。
ストーリーとゲームプレイがマッチするゲームというのは多くない。
その点ではこのゲームはかなり楽しめるのでは。
良作。