『RAGE2』は、巨大隕石によって崩壊した世界を舞台にしたオープンワールドアクションシューター。
「DOOM」や「QUAKE」など名作FPSを生み出したid softwareから2011年に発売されたオープンワールドFPS「RAGE」の続編タイトルです。
開発を手がけるのは、「JUST CAUSE」や「MADMAX」「the Hunter」などのオープンワールドタイトルに定評があるAvalanche Studios。
緻密で美しく描かれたグラフィックと、特殊能力と武器を組み合わせたスピーディで激しいバトル、広大なオープンワールドマップを走り回るコンバットカーの数々と、「RAGE」らしさを感じられるFPSに仕上がっています。
PC版は2019年5月14日に発売されていましたが、6月6日にコンシューマでの発売に合わせて日本語が追加されました。
現在、PC・PS4・XboxONEにて発売中です。
このページの目次
ならず者やミュータントの蔓延るイカれた世界再び!
どこまでも続く荒野に、銃を手にした半裸にカラフルなモヒカン、謎の武装を満載したコンバットカーでのレースに、奇妙なミュータント……。
まさに「MADMAX」のような、世紀末で”ヒャッハー”な世界観。
『Rage2』は前作「Rage」の続編で、ストーリーや背景はもちろん前作に登場したキャラクターなども登場し、前作をプレイしたことのある人には嬉しい要素かも。
もちろん前作を遊んでいなくてもほとんど問題なくストーリーや世界観を堪能することができます。
小惑星の衝突によって文明は崩壊した世界。
ならず者の集団や、ミュータントが人々を襲う危険な荒野のなかで、人々はオアシスに集いコミュニティを形成しています。
隕石衝突後の地上を再建するため、旧文明の遺産や冷凍睡眠装置を積んだ”アーク”と呼ばれる方舟を宇宙に打ち上げる計画”プロジェクト・エデン”は、それを指揮するはずだったクロス将軍はそれを妨害、独自組織”オーソリティ”を率いて崩壊後の世界を支配しようと目論みます。
墜落したアーク唯一の生き残りであるニコラス・レインは、レジスタンスと共に戦い、残りのアークを起動させることに成功します。
その戦い以降、ウェイストランドから姿を消していたオーソリティが突如ヴァインランドの基地を襲撃。
ヴァインランドの基地に所属する兵士であるウォーカー(プレイヤー)は、スーパーパワーを引き出す事ができる特殊な”レンジャースーツ”を身に着け、オーソリティとの戦いに赴きます。
全編に渡るRage節とも言える暴力的なノリの演出がストーリーを盛り上げます。
ナノトライトのパワーで大暴れ!
レンジャースーツを着た者だけが使えるナノトライトアビリティはまさに”スーパーパワー”。
一瞬で高速移動できる”ダッシュ”で敵の弾丸を避けながら敵との距離を詰め、衝撃波を発生させる”シャター”で敵を吹き飛ばして壁に叩きつけて粉砕!
渦を作り出す”ボルテックス”で敵を引き寄せ、”ダブルジャンプ”から頭上からの叩きつけ攻撃”スラム”で敵をまとめて粉砕!
使い勝手の良いアサルトライフルから、敵を吹き飛ばすことができるショットガン、打ち込んだあと敵を炎上させる”ファイアーストーム・リボルバー。
ロックオン可能なスマート・ロケットランチャーなどなど、個性的な武器が登場します。
アビリティのコンボを決めることでゲージを溜める”オーバードライブ”を発動すれば、すべての武器の性能を一時的に強化することができるスーパーモードに!
頭の中でアビリティのコンボを組み立てながら立ち回る、銃で撃つだけではない超人的なアビリティを駆使して戦う爽快なバトルを体験することができます。
荒野だけじゃない!様々なロケーションを探索しよう
テラフォーミングのためのエコポッドが暴走したことによって、荒野と廃墟だけだった世界にもジャングルや湿地などが生まれ、環境が変化。環境に合わせて独自の文化を持ったギャングの勢力も多く生まれ、世界はさらにカオスに変貌しています。
拠点では、住民から様々な情報を聞くことができ、アイテムの場所や敵に占領されてしまった場所などがマップに追加されていきます。
いろんなマシンを乗り回そう!
ゲーム中には、武器を搭載した車両や戦車、ジャイロコプターやバイクなどなど様々な車両が登場!
見つけた車両にはすべて乗り込むことができ、拠点に運ぶことでいつでも呼び出せるようになります。
クレイジーな装備を積み込んだ車両でウェイストランドを駆け抜けましょう。
レンジャー専用車両”フェニックス”を改造しよう!
「なんでもできる殺戮マシン」こと、専用車両”フェニックス”はどんなときにも役立つ全地形対応マシン。
ジャンクパーツを手に入れれば、武装や新しい機能をアップグレードすることができます。
武器やアビリティをアップグレードしてスーパーソルジャーを目指せ!
『RAGE2』では成長要素も豊富で、武器、アビリティ、車両など登場する様々な要素が強化可能です。
アビリティは強化することで威力だけでなく、追加の特殊効果が付加され、新しい動きができるようになっていきます。
例えば、二段ジャンプ後に空中で一定時間浮遊したり、ボルテックス時に敵を吸引することができるようになるなど、新たな動きを取り入れた戦術でよりバトルが激しく楽しいものに変化していきます。
ミッションをこなすことで進行していく3つの「プロジェクト」はミッションのタイプに応じて、探索や戦闘を楽にするスキルを開放することができます。
所持できるアイテムや弾薬の数を増やしたり、宝箱などを発見するためのレーダー機能など、ミッションをこなせばこなすほど様々な能力を獲得することができます。
街にある特定のショップではプレイヤーの基礎能力や、武器の基礎能力をアップすることもできます。能力アップには特定のアイテムが必要で、強敵を倒したり、宝箱を見つけることで入手することができます。
ウェイストランドを探索したり、様々なミッションをクリアしたり、敵を倒してどんどんキャラクターを強化し、ウェイストランドのスーパーソルジャーを目指しましょう。
【まとめ】「RAGE」の正当進化版
2010年に発売された「RAGE」は”ポストアポカリプス + オープンワールド + FPS”というものを目指して作ったものの、たどり着けなかったという印象が強いタイトルでした。当時はオープンワールドとFPSを組み合わせるということ自体が珍しく、ポストアポカリプスな世界観も新鮮だった時期でもあり、とても魅力的だったのを覚えています。ちょうどボーダーランズなども発売された時期でした。
そんな「RAGE」待望の続編、という意味では『RAGE2』はまさに正当進化といった内容。
id softwareらしさを感じさせる激しいシューティングは、最初は難しく感じるものの、動き方を覚えていけば様々なスキルを組み合わせた爽快な”創造的な殺戮”を楽しむことができます。撃った部位がそのまま”結果”に反映される激しいゴア表現も必見です。
全体的にカジュアルな印象で、サクサク進めることができるようになっています。
膨大な数のミッションをこなしたり、隠されたアイテムをすべて見つけたり、武器をしっかり強化したりといったことをしなくても、十分に楽しめる作りです。
十分楽しめるゲームではあったものの、個人的には少し物足りない印象。
他のオープンワールドタイトルと比べても、やっている内容はほぼ同様のことであるので、「FARCRY」シリーズなどをプレイしたことがあるプレイヤーにとっては少し物足りなさを感じるかもしれません。
ポストアポカリプスな世界観を楽しむという面でも、武器がハイテクだったり、手に入るアイテムがお金かナノトライトだけだったりと、”終末感”は薄く、前作や「Fallout」のようなポストアポカリプスな世界観を求めていると物足りなく感じそうです。
たくさん登場する車両も結局フェニックスが早く走れる上に多機能で他を使う理由があまりないのも勿体無いところ。
シンプルにしてプレイしやすくなっているのは良い点だとは思いますが、もう少し”面倒”さを楽しみたかったなと感じました。
とはいえ、難しいことを考えずに銃をぶっ放したり、飛び回って敵をひき肉にしたい!という人にはうってつけのタイトル。
今後のアップデートのロードマップも公開されており、追加の敵や車両、ストーリーなど様々な要素が追加されていく模様です。
気になる人はプレイしてみては。