UBI SOFTが贈るオープンワールドシューターシリーズ『FARCRY』の最新作。
シリーズとしてははじめての試みである前作「FARCRY5」の続きの世界という、前作の衝撃のエンディングの後の世界が描かれます。
基本的なシステムはそのままでマンネリ感もあるものの、これまでと同様に安定感のあるゲームプレイを楽しむことが出来ます。
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こんなの見たこと無い!超カラフルな”崩壊後”の世界
一面のピンク色の花が広がる平原をピンクの角の白いシカの群れが走り、土煙を上げて走るのはド派手な塗装の改造バギー!
まさかこれがポストアポカリプスの世界を描いた作品であるとは思わない、「FARCRY」ならではのイカれた世界観を表す見事なアートワークが目を引きます。
前作と同じアメリカの田舎町「ホープカウンティ」を舞台にしているので、大まかな地形は前作のままですが、多くの建物は失われたり、砂に埋もれてしまったりして、その風景は様変わりしています。
崩壊後を描いた作品のなかで、”崩壊前”の姿を知っているというのは面白く、見たことのあるロケーションを思い出しながら楽しむことが出来ます。
また、敵である”ハイウェイマン”の影響で、そこかしこにサイケな落書きが描かれていて、それも独特な雰囲気を醸し出しています。
新たなる敵”ハイウェイマン”
再建しはじめたホープカウンティを襲うあらなる厄災、それが”ハイウェイマン”。
派手な塗装のバイクスーツと覆面姿の集団で、略奪の限りを尽くします。
プレイヤーは、各地を救済して回る一団の”警備キャプテン”として、ホープカウンティに向かう途中、ハイウェイマンの襲撃を受けてしまいます。
本拠地”プロスペリティ”を建て直すため、専門家を集め、設備を強化してハイウェイマンに挑みます。
前作に登場したキャラクターが再登場するのも見どころ。気になる”あの人”も……?
”今回の悪役”は、ハイウェイマンを率いる凶悪な双子”ミッキー”と”ルー”。
ギャングや独裁者、カルトとこれまでの悪役も様々でしたが、今回は”略奪者”というシンプルな設定なだけに、その恐怖感もストレートに伝わってきます。
奪われたら奪い返せ!新しい拠点争奪戦
本作では、拠点を奪うことで、拠点の拡張に欠かせない燃料である”エタノール”を奪取することができます。
解放した拠点のエタノールを全て回収すると、ハイウェイマンは更に多くの仲間を引き連れて現れ、拠点が奪い返されてしまいます。
しかし、奪い返された拠点には、より多くのエタノールがあり、それを更に奪い返すことができれば、より多くのエタノールを入手できるのです。
つまり何度も、奪って奪い返されてを繰り返すことで、エタノールをたくさん集めることが出来ます。
しかし、回を重ねるごとに拠点の防衛が強化。警報機の数が増え、配置はランダム、敵の数が増え、武装も強力に。
最大まで強化された拠点の防衛を、検知されずに突破することができれば、更に多くの報酬が待っています。
これがないと始まらない!『フォトモード』も搭載!
もちろん『フォトモード』もあり!
個人的には大好きな機能なので、あるのと無いのとでは大違いですね。
惜しいのは、Co-opプレイでは撮影できないことと、釣りなどの強制で一人称視点になるときは視点を変更できないということです。
このあたりは次回作に期待ですね。
【まとめ】確実な進化を遂げたいつものFARCRY
いろいろ舞台は変わっても、いつものFARCRY。
安定感のあるゲームプレイに、目を引くアートワーク、個性溢れるキャラクターと、ストーリー。マンネリ感はあるものの、純粋に楽しいタイトルに仕上がっています。
また、狩りや収集、大量の武器やコレクション要素など、いくつかの要素が大幅にカットされています。収集要素などは、やらなくてもいいといえばそれまでですが、プレイヤー心理としてはコンプリートしたくなるというものではないでしょうか。
オープンワールドを生かすための数々の要素を大幅にカットして、シンプルにまとめたのは単純な要素の削減ではなく、面白いところに焦点が合うようになる良い判断だったように感じました。
そう言いつつも、やはりどこか物足りなくなる感じるのもゲーマーの悲しい性でしょうか。
個人的には、「探検」が楽しかったので、これをベースに、もう少しマップを広げ、持ち帰った物資で少しずつ武器やキャラを強化したり、ビルドを練ったりして高難易度ステージに挑むようなものをやりたいなと思いました。
なんだかんだいっても楽しめる『FARCRY』最新作。
できれば、前作をプレイしているとより楽しむことが出来ます。
難易度を最高に上げておくと、序盤はシビアなポストアポカリプス世界観を体感することが出来ます。
友人がいればCo-opでのプレイもおすすめです。